« 2008年03月28日 | メイン | 2008年04月04日 »

2008年03月29日

生誕100年 東山魁夷展

2年前「美の伝統展」で観た東山魁夷の「青い谷」が忘れられなくて、生誕100周年の展覧会に行ってきた。

場所は国立近代美術館。スケッチを含む150点もの作品を堪能。
昨年、同じく生誕100年で観た靉光の作品とは対照的な絵。もちろん人柄も優しく素晴らしい才能を持った人だったのだろうが、
同じ状況下、戦前後であるにも関わらず余裕のある暮らしぶりもうかがえる。

初期の作品はとても滑らかで流れるような細いタッチ。個性の確立を築いていく様がわかる展示の仕方が面白かった。

「残照」のゆっくりと変わっていく空のグラデーション。
ポスターにも掲載されていた「花明り」は、いつか見た月暈に照らされて、輝くしだれ桜がとても幻想的。
他の作品にも言えるが「冬華」「白夜光」は、脚色された光の具合がとてもロマンティック。

「若葉の季節」の緑の多様さ。同じ風景画でも人や生き物がほぼ存在していない魁夷の絵にはいつも静けさがある。

長野の山「山の雲」も、墨で描かれた中国「灕江暮色」「群れ立つ石峰」も、何より霧と雲が素敵。
それに包まれた山や海に、時の流れが生まれていて、まるで絵の中に入って風景に溶け込んでしまったような気がする。

フライブルグの夕暮れとされる「晩鐘」、オーストリアのクレームスを描いた「坂道の家」が、夜明け前のプラハの街並みと似ていて、恐れ多くもいつか私もあの場所を形にしてみたいなぁと思ったり。
期待どおり切り取った時間を観れたうえに、意欲ももらえた展覧会でした。

そうえいば美術館と映画館は少し似ている。
既に見ていたはずの風景が作品に色づけされて、ふわふわと不思議とな気分になるのがとても心地よい。
月さえもいつもと違って見えるのだ。

会期はあと1ヶ月半。魁夷の作品は長野の信濃美術館香川のせとうち美術館でも観れるようです。

* * * 生誕100年 東山魁夷展 * * *
会期:2008年3月29日(土)〜5月18日(日)
場所:東京国立近代美術館
http://higashiyama-kaii.com/

千鳥ヶ淵

天気がよかったから、東山魁夷展に行くついでに千鳥ヶ淵をお散歩。
人を見にいったのかとゆーほどの混雑ぶりでまいったけど、満開真っただ中の桜が見れました。

いつも閉館ギリギリ到着なので、今日は得した気分です。

ほのぼの。会話をアフレコしたくなる。

とっておきの場所は柵の向こう側。

枝垂れ桜は女の子に大人気。

アップルに寄り道のあと、久々にオールドデリーで飯を食って帰る。

帰り間違えて突っ込んだ埠頭。道を間違えるのはとっても楽しい。(迷惑なやつ)

+Diary

[ Calendar ]

[ Comment ]

私も今日ママ友とグンマの森でピク...
by kaolita
at 2008.04. 4 16:52

おージャパニーズスプリングね!
by たかし
at 2008.04. 5 21:33

>kaolita いいねぇ、ピクニック。あ...
by anzu
at 2008.04. 7 0:50

キレイな写真だ~! 花粉症でなか...
by ちえ
at 2008.04. 7 14:03

>ちえ わかるよ〜、あの黄色い粉(...
by anzu
at 2008.04. 8 2:56

そうよ、花粉はないの。 でもタイ...
by ちえ
at 2008.04. 8 9:34

>ちえ おおぅ、確かに囲まれとる...
by anzu
at 2008.04. 9 2:10

うわーやはり気が合う。 これ超見...
by agata
at 2008.04. 1 11:18

東山魁夷の絵、大好きです!! 5/18...
by のぶあき
at 2008.04. 1 22:06

>agata いやーん、ラブ。ぜひトリッ...
by anzu
at 2008.04. 2 2:11

Powered by
Movable Type 3.34
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
▲ Page top
← Front page