会社帰り、駆け込みでモディリアーニ展。
ラクガキのようなスケッチに始まって、名作の油絵まで。
現実離れしているのに、どこかで会ったような人たちばかり。
とても人間らしく感じるのは、表情だけでなく、対象人物の心中や暮らしぶり、人生が写し出されてるから。
本質に加えて彼の思いも反映されている肖像画は、時に悲しく、汚く、とても穏やか。
似顔絵のようで見ていて楽しい。
師匠に「写実なんてなんの意味もない」と言われたことがあったけど、こういうことなんだ、と実感。

いつものように気に入った作品をメモ。
「ベアトリス・ヘイスティングス」、愛嬌いっぱいの「ディエゴ・リベラ」、「女の肖像(マリー・ローランサン)」、可愛く気品高い「黒いドレスの女」、それと対照的な表情の「女の胸像(カフェ・コンセールの歌手)」、「珊瑚の首飾りの女」、「レオポルト・ズボロスキ」、「赤毛の若い娘」、「ジャンヌ・エピュテルヌ」彼女を描く絵はいつも優しい。
青と緑とオレンジの使い方も素敵でした。
私が今、モディリアーニに肖像画を描いてもらう機会があったら、どんな顔をしているんだろうか。
完成した絵が理想の表情であるように、生き方も見つめていかないとね、そんなことを思いながらいつもの電車に揺られた。














