熱い語りを聞いて以来、とても楽しみにしていたカミーユ・コロー展。
もう、失神するくらい酔いしれてきました。
今回話題になっているのはモナリザだけど、私が興奮した作品のほとんどが風景画。
チヴィタ・カステラーナの岩々、オーベルラントのスイス女性、ティヴォリ、ヴィラ・デステ庭園、
フォンテーヌブローの森のアプルモン峡谷、ヴィル=ダヴレーの池、海辺の村、傾いた木、身づくろいをする若い娘、
水浴するディアナ、青い服の婦人、サン=ルーブルの道、モルトフォンテーヌの想い出。
雲や水面はもちろん、逆光や夕暮れ後をあんな風に描けるなんて。衝撃だった。

旅の記憶を頼りに描くとき、リアルな地形よりも叙情性を大事にしていたと書いてあった。
全体の印象をより忠実に表現するために、後から存在していなかった男の子を足した作品もあった。
現実に控えめに色づけされた心象風景。
だけど、彼にとっては目に焼き付いた記憶そのものなんだろう。
尊いものや愛しいものを目を細めて、幸せな気持ちで眺めているときのように、
切り取られた1シーンが、輝いていて。まるで遠くから見守っているような絵が多いように思う。

どっぷり浸かり過ぎてバウハウスに行く余裕もなく。ハシゴを断念した代わりに、不忍池のおでんで一服。
淀んだ水面に浮かぶ緑に、マティスの金魚が重なった。

素敵な絵ほど、技法やら構図やら造る側の目線で観てみようと試みるのだが、
素敵な絵ほど、それは適わない。
ただただ絵として観てしまう。気づいたときには世界の中に引き込まれてしまっているのだ。
そんなことを改めて思ってしまうほど魅力的な絵画ばかり。
モネ、シスレー、ピカソなどの作品も、同じモチーフをテーマに並べられていたりして豪華な展示でした。















Comments (2)
いいねぇ・・・上野だったら行けるなぁ・・・。
来週ちょうどチビと都内まで行くので、
少し早めに出て行ってみようかな。
混雑してた?
あまり静かだとチビ連れて行きづらい・・・。
その後辻堂まではよろしく笑
Posted: Kaolita | 2008.07.14 8:11
Date: 2008年07月14日 08:11
結構混んでてうざかった笑
でもひどいときに比べれば、まだ作品によっては離れてゆっくり見れた感じ。
平日なら全然平気じゃん!?とってもよかったよ〜ぜひ。
辻堂へは任せて!笑
Posted: anzu | 2008.07.15 8:46
Date: 2008年07月15日 08:46