エミリー・ウングワレー展を観に国立新美術館へ。
モネやソニア・ドローネの主題がが純粋に「色彩」であるならば、
彼女の主題は生涯を通して描いた「故郷」...
とあるように、120点あまりの作品はほぼアルハルクラにあるものだけで語られる。
高さ10mもある絹にろうけつ染めされた「O-3の無題」からは輝きが降ってきて、
D-22のアルハルクラと23のカーメ、C-9の大地の創造は緑と風と赤土のにおい。
同じ風景でも時間帯や季節で色が変わっていくのがわかる。
故郷というたった1つの場所に、無限の夢を見ていたのだろう。

晩年の作品を観た後、6分間のドキュメンタリーを見ていたら涙が出た。
だって普通の生活そのものだったから。
かっこつけるわけでなく語るわけでもなく、ただの生活だったから。
とても尊い何でもない日々。
絵の前にじっと立つと、蒸し返るような暑さと心地よい風と、どこまでも広がる大地が見えた気がした。
エルトンジョン、ジェームスモリソン、アンルイスとか。個人所蔵が多かったな。
とても、よかったです。














